ブロックチェーン技術の特性と標準化の意味

概要:
ブロックチェーンは注目を集めている技術とはいわれているものの、Bitcoinのユースケースがエポックメイキングな内容であったため、IT業界で散見される「今までになかった画期的な技術」「何でも出来る魔法の技術」といった見方がされる傾向にある。
しかし、いわゆるブロックチェーンと呼ばれるシステムは、既存の技術要素をうまく組み合わせたこと、そしてそれを適切なタイミングで社会に展開した「成功した社会実験」としての側面が大きい。
同時に、今までにないいくつか特殊な要素として、Bitcoin等は実体経済に影響を与えている点、基盤となるInternetとComputerの遍在的ともいえる普及が実現した後という点、人類の社会活動の多くがInternet上に移った点などが大きい。
今回は、これらの周辺構造を踏まえつつ、ブロックチェーンが技術として今後どうなっていくべきか、重要になるのはどういう技術要素なのかを講演者の視点でお話させて頂きます。

講演者:

Mr. Hayashi, Lepidum

株式会社レピダム
取締役 フェロー
林 達也 氏

エンジニア、コンサルタントを経て、2004年、株式会社レピダムを設立し、代表取締役に就任。2018年11月からは同社フェロー。
Applied Researchを業務領域として、技術の実用化することをミッションに、研究開発支援とプロトタイピングを中心としたソフトウェア開発とコンサルティングを行なっている。
2009年頃から主にIETF、W3Cを中心とした標準化活動に参加。
2013年より、OpenIDファウンデーション・ジャパンに参加しアイデンティティ分野の技術者および企業コミュニティをリードしている。ココン株式会社取締役CTO、合同会社パロンゴCTO等を兼務し、通信プロトコル、認証・認可等のセキュリティ領域、プライバシーやパーソナルデータ等を主な活動対象として産学官を跨いだ活動を行う。
近年は、InternetとPersonal Dataの延長線上の領域として、Blockchain及び分散台帳技術や、VCGTF等仮想通貨事業におけるセキュリティについて取り組んでいる。

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